【不動産】権利証がない場合 その2

2021年11月08日 08時00分 不動産

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 「本人確認情報」とは、登記の申請人が、その申請をする権限を有する登記名義人であることを司法書士が確認したという内容の書面です。

 登記名義人でない者が登記名義人になりすまして登記を申請することがないように、司法書士がそのような確認をするわけです。

 本人であることの証明として、申請人が運転免許証などの「顔写真入りの公的書類」をもっている場合、そのコピーをとらせていただきます。
 もし「顔写真入りの公的書類」がない場合には、「国民健康保険の被保険者証」や「国民年金手帳」などの「顔写真のない公的書類」のコピーをとらせていただきます。
 「顔写真のない公的書類」は2つ以上用意してもらうことになります。

 以上のルールは登記に詳しくない方からすると、細かい決まりだなあと思われるでしょう。
 しかし、司法書士がどんな書類を提示してもらって本人確認情報を作らなければならないかは「不動産登記規則」に詳細に定められているのです。

 さらには、本人に間違いないかを確認するために、誕生年月日や干支(えと)を答えてもらいます。
 このような質問をすると、お客さんの中には「妙な質問をする司法書士だなあ」という表情をされる方もおられます。
 これは、本人しか知らない情報を尋ねてそれを正確に答えたのだから本人に間違いないでしょう、という推認を成り立たせるためにしています。
 一見こっけいな質問ですが、きちんと意味があるとご理解いただければ幸いです。

 この「本人確認情報」は、その登記を申請するときにのみ権利証や登記識別情報の代わりになるものです。
 たとえば、自宅に抵当権を付ける登記のときに司法書士が「本人確認情報」を作ったとしましょう。
 その後しばらくして「その自宅を売却しよう」となったら所有権移転の登記をすることになりますが、そのときにもまた司法書士が「本人確認情報」を作ることになります。
 一度司法書士に「本人確認情報」を作ってもらったからと言って、もうそれを作ってもらわなくて良いというわけではないことにご注意ください。

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 佐藤正和司法書士・行政書士事務所
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