「わざわざ登記をする意味って何?」
登記を通じて自分が権利者だということを示して、権利関係をめぐる無用な争いを避けられるという意味があります。
1、登記とは
不動産を売買する場合、買主は、自分がその不動産の所有者になったことを登記します。
「所有権」というのは、それを自由に使ったり、お金を得る手段として用いたり、処分したりできる権利です。
たとえば、家を購入して所有者になると、当然そこに住むことができますし、他人に貸して賃料収入を得たいならば借り手を探して賃貸借契約を結ぶこともできます。また、不要になれば、だれかに売却処分することもできます。
所有者になると、そのような重要な権利を他人に干渉されることなく行使できます。
しかし、そんな大切なものにもかかわらず、「所有権」という概念は頭の中で考えられたものなので、目で見ることはできません。
目で見えないとなると、ある不動産が欲しいので今の所有者が誰なのか知りたいと思ったら、どうしますか?
「所有者」という名札が胸に付けられるなどして「所有権」が目で見えるようになっていれば、所有者の確認は簡単です。
しかし、みんな名札など付けるわけにはいかないので、目で見えない以上、所有者を調べるには、関係者に「誰が所有していますか?」と聞きまわるか、契約書などの証拠にあたるかしかありません。
このような調査では、どのくらいの手間・時間がかかるのか、全く分かりません。一つの不動産を買うことにそんな手間が必要なら、不動産を買いたいという気持ちが削がれてしまいます。
そこで、「登記」という制度が作られて、登記記録(登記記録)を通して権利関係が広く社会に公示されています。
つまり、誰でも登記を見れば、現在の所有者などの権利関係が分かるようになっているのです。(続く)
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佐藤正和司法書士・行政書士事務所
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