【相続Q&A】相続登記と実印

2021年09月16日 08時00分 相続・遺言

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 「相続登記で実印を押す書類はありますか?」

 遺産分割協議書(または遺産分割協議証明書)には、相続人が実印を押す必要があります。
 法定相続人が一人の場合、遺産分割協議をする必要はないので、相続登記にあたって遺産分割協議書を用意する必要がありません。したがって、この場合、実印を押す書類はありません。

1、遺産分割協議書
 相続人が複数名いる場合、その相続人の間で遺産分割協議をするなら、遺産分割協議書には各相続人が実印を押す必要があります。
 また、印鑑証明書も付けて法務局に提出する必要があります。
 登記手続にあたっては、厳密には「申請人以外の印鑑証明書」を提出すればよいです。
 しかし、市役所や金融機関での他の手続きの際には、相続人全員の印鑑証明書が必要となることがあります。
 そのため、私は「申請人の印鑑証明書」も用意してもらうようにしています。

2、印鑑証明書の有効期限
 相続登記にあたって添付する印鑑証明書には、有効期限はありません。
 ただし、以前に引っ越しをしており、印鑑証明書に書かれた住所が古い住所だという場合、その印鑑証明書ではなく、現在の住所が記載された印鑑証明書のご用意をお願いします。

3、認印と実印の使い分け
 私が書類を作ってお客さんに押印をしてもらう場合、「ここには実印をお願いします。」などの注意を書いたふせんを書類に貼って注意を促しています。

 法律等で実印を押すよう求められる書類には実印をお願いしますが、認印で済む場合は、「認印可」などと書いています。むやみに実印を押すことに抵抗がある方もおられるからです。

 なお、認印で済む箇所に実印を押しても問題はありません。逆に実印を押すべきところで認印を押してしまったときは、お手数ですが押し直しをお願いします。

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 佐藤正和司法書士・行政書士事務所
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