23日付の新聞朝刊に、「農地ナビ4割が更新せず」という見出しの記事がありました。
農地の所有権移転の手続きでは、農業委員会での手続きが必要です。
そして、その農地が市街化区域にあるか市街化調整区域かによって、農業委員会での手続きが届け出か許可を得るかという違いが出てきます。
さらには、農地が農業振興地域内にあるならば、農地を宅地などにするのに厳格な規制が敷かれています。
そのため、農地が市街化地域のものか調整区域のものか、農業振興地域内のものかどうかという点については、司法書士は十分に調査して登記手続に臨みます。
「全国農地ナビ」というのはインターネット上のシステムで、目当ての土地を検索することで、市街化区域・調整区域の別、農業振興地域内かどうかという情報を知ることができるとされています。
しかし、上記の記事によると、それを運用する各市町村の農業委員会の4割超がデータを4~5年更新していないそうです。その理由は、「操作性が悪い」「以前のもので足りている」などとのこと。
同業の友人から、農地ナビは精確ではないということを聞いていましたが、その実態が明らかになりました。
私の場合、農地ナビで一応調べておいて、確認として担当の農業委員会に電話で問い合わせるようにしていました。今後も、このやり方が間違いないようです。
しかし、農地ナビなどのシステムの整備事業に投じられた国の補助金は約137億6000万円です。
これだけの国費を無駄にしないように、もっと使い勝手の良いシステムにしようという発想にはならないのでしょうか。
とてももったいないことです。
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佐藤正和司法書士・行政書士事務所
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