【読書】「ロマノフ家 12の物語」

2021年11月12日 08時00分 読書

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 「ロマノフ家 12の物語」は、中野京子さんの「名画で読み解く」シリーズの本です。

 ハプスブルク家、イギリス王家と読んできましたが、同じシリーズの他の書籍も読んでみたいと思い、ロマノフ家についてのものを読み進めています。

 振り返ると、ロシアの歴史については深く勉強したことがなかったので、読んでいると新しい発見がたくさん出てきます。

 世界史の教科書では「ひげ税」という税金が登場します。
 これは17世紀の終わりごろにピョートル1世が貴族に課した税金です。
 教科書を読んで「妙な税金があったもんだ」と思った記憶がありますが、その理由は知りませんでした。

 17世紀当時、死後に天国に行くにはひげを生やしていることが必要と信じられていたそうです。
 しかし西欧の先進諸国ではひげなど生やしていない、古くさいひげなど切らせてロシアの近代化につなげようという意図で、ひげ税は導入されたそうです。

 それでひげを生やした貴族たちは税金を払いたくないからひげを剃ったか?というと、むしろ税金を払うことを選んでひげを守ったそうです。お金があることと、ひげへのこだわりがあるからこその選択でしょう。

 ピョートル1世も意固地だったようで、言うことを聞かない貴族に対しては実力を行使して自らハサミを持ってひげを切り落としていったといいます。ピョートル大帝、なかなかの漢です。

 口ひげ程度のひげを生やす習慣は残ったのでしょうが、それから豪快なひげを生やす風習(?)は衰えたそうです。

 こういうエピソードは学校の教科書には出てきませんが、知っていると、かえって歴史への興味が湧いてくるのかもしれません。

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