【相続知識】法定相続情報は便利

2021年08月12日 12時00分 相続・遺言

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 法務局や金融機関などでの相続手続では、被相続人や相続人の戸籍などを提出する必要があります。

 提出を求められるのは、金融機関などの方が、誰が相続人なのかを戸籍などをもとに判断するためです。

 複数の金融機関(銀行や信用組合など)に口座がある場合、すべての金融機関に戸籍を提出しなければならないため、いちいち戸籍を提出するのが面倒に感じたり、金融機関や法務局にとっても、提出された戸籍をその都度チェックすることになり、大変な負担になります。

 「法定相続情報」を利用すれば、そのようなわずらわしさを避けることができます。
 これは、氏名や死亡時の住所などの被相続人の情報と、その法定相続人の氏名や続柄(つづきがら、例えば「配偶者」や「子」)などの相続人の情報が記載された書面です。簡単な「家系図」のイメージをお持ちください。

 「法定相続情報」は戸籍の代わりになるので、この書面を法務局や金融機関に提出すれば、戸籍の束を提出せずに相続手続きを進めることができます。

 「法定相続情報」という書面は、法務局に申し出をして受け取るものです。その申し出の手続きの際には、被相続人や相続人の戸籍などを提出する必要があります。

 「法定相続情報」の交付の申し出については、法務局に支払う手数料は発生しません。また、必要な枚数分の交付を申し出することができるというメリットもあります。

 「法定相続情報証明制度」は平成29年にスタートした制度です。金融機関の中には「法定相続情報ではだめ」というところもあるようです。担当者の方がこの制度を知らないということもあります。
 これから利用の幅が拡がっていくことを願います。

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