1 過去にあった出来事
Aさん:土地の権利証が盗まれたみたいです!
私 :(飛び込みで来られたので私もびっくりしました。)
権利証はいつから見当たらないのですか?
Aさん:昨日、実家の登記を娘に変える準備で権利証を探したんですが、どこにも見当たらないんです。
息子と登記の名義のことでもめていて、もしかすると息子が勝手に持ち出したのかもしれません。
私 :権利証が盗まれたかもしれない場合、法務局で「不正登記防止申出」をしてください。
放っておくと、盗んだ人がAさんになりすまして無断で不動産の名義を変えてしまうかもしれませんよ。
Aさん:具体的には、どのような手続きなのでしょうか?
私 :次の書類を法務局に持参してください。
①不正登記防止申出書
②印鑑証明書
③運転免許証などの本人確認書類
①の書面は私が用意します。印鑑を押す箇所がありますが、こちらにはAさんの実印を押してください。
②印鑑証明書は市役所に行かないと取得できませんが、急いだほうが良いと思うので、市役所に行く前に電話でも良いので法務局に「権利証を盗まれたようなのでこれから不正登記防止申出をします」と伝えてみてはどうですか?
Aさん:分かりました!
2 不正登記防止申出とは?
実印や権利証などが盗まれた場合、他人が登記名義人本人になりすまして、勝手に登記名義を変更するおそれがあります。このような場合、「不正登記防止申出」という手続きを利用できます。
ここで注意すべきことは、この申出をしたからといって、なりすましによる登記申請がただちに却下されるわけではないということです。
この申出が相当と認められる場合で、申出の日から3ヶ月以内に申出にかかる登記の申請があったとき、登記官は、その申出人が登記の名義人本人であるかどうかという本人確認などの調査をすることになります。本人確認がとれない場合、登記申請は却下となります。
この申出をする前に、実印や印鑑証明が盗まれた場合は警察などの捜査機関に被害届を提出したことなど、一定の措置をとることが必要となります。
ただし、一刻を争う緊急の場合には、申出をした後にこのような措置をとれば良いとされています。
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佐藤正和司法書士・行政書士事務所
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