【遺言Q&A】目が不自由な方の遺言

2021年08月25日 12時00分 相続・遺言

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 最近では、死後の相続争いを避けるために、生前に遺言を残す方が増えてきています。

 私も遺言の書き方について相談をいただいたことがあるのですが、印象に残っている「目が不自由な方の遺言」について触れておきます。

「遺言」と一口にいっても、その種類は
①自筆証書遺言(自分で作る遺言)
②公正証書遺言(公証人という専門家に頼んで作ってもらう遺言)
③秘密証書遺言(遺言に封印して、公証人の立会も必要な遺言)

の3つがあります。

 ③はあまり使われないのですが、①と②はよく利用されます。

 そのため、「遺言を作りたい」というご相談をいただいたときは、私は①自筆証書遺言か②公正証書遺言かどちらかを提案させていただいています。

 では、目が不自由な方が遺言作成を依頼してこられた場合も、①と②のどちらかを提案するというので良いのでしょうか?

 答えとして、①の自筆証書遺言を提案するのは良くないことです。

 なぜかというと、①では、遺言の全文、作成日付、氏名を自分で書かなければ、無効だからです。目が不自由でしたら、自分で全文など書くのはとても難しいことですよね。

 もうひとつの②公正証書遺言では、遺言をする方ではなく公証人が文章等を書いてくれるので、目が不自由な方でも利用できます。

 目が不自由な方が遺言をしたいという場合、①の自筆の遺言の利用が勧められないので選択肢が絞られてしまうのですが、残された方法の中からでも、きちんと要望を汲み取って遺言作成のお手伝いをさせていただきます。


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佐藤正和司法書士・行政書士事務所
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