【会社】ネット官報

2022年12月20日 19時00分 会社・法人

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 広島県福山市の相続登記・成年後見は佐藤正和司法書士・行政書士事務所へ!
 司法書士・行政書士の佐藤正和です。

 今日のNHKのネット記事で、「ネット版の官報に、紙の官報同様の法的効力をもたせる」というニュースが紹介されていました(→ネット官報のニュースへ。)。

 来年中に関連議案が国会に提出される予定なので(※1)、実務に影響するのは当分先です。

 少なくとも現在私が抱えている事件はすべて、ネット官報を利用できるように法改正される前に解決済みになる見込みです。

 今のところ、会社の合併登記など官報公告をしたことを証する書面の提出が求められる登記を申請する際には、法務局に、紙でできた官報の原本を提出する必要があります。ネット官報を提供するのは不可です。
 それが改められるので、紙の官報を提出する手間が省けることになります。

 デジタル化の流れだと思いながら、登記申請の際に、法務局にどうやって「ネット官報」の情報を提供するのかなと疑問に思いました。

 もしかすると、申請書に「官報第〇〇号の号外の〇ページ」などと記載するのかもしれません。
 まさかネット官報をプリントアウトして提出しなさいということはないはずです。それだとデジタル化したとは言えませんから。

 法務局の登記官は、提出された申請書に書かれた官報にネット上でアクセスすることで、きちんと官報公告がされているかどうか確認する仕組みになるでしょう。
 もしそうなら、申請書を提出する司法書士としては、申請書に官報第〇〇号と正しく記載したかどうかチェックを心掛けたいものです。

 官報は、法務局のほかにも裁判所に提出することがあります。

 たとえば、相続人が一人もいない方が死亡した後に、その人の財産を管理するために「相続財産管理人」が家庭裁判所の手続きで選任されます。

 その相続財産管理人がおこなう「相続債権者及び受遺者への請求申出の催告」についての官報というのがあります。

 現行では、相続財産管理人は、「相続債権者及び受遺者への請求申出の催告」についての官報が掲載された後、その官報の写しを家庭裁判所に提出する決まりになっています。

 実際はどうなるか分かりませんが、ネット官報についての改正があった後も、紙の官報の写しを提出する取扱いのままだと思います。

 今週は寒い日が続きます。体調を崩さないように気を付けたいものです。 

※1 令和5年1月27日、政府はインターネット版の官報に紙版と同じ法的な効力を認めることを閣議了解しました。デジタル担当大臣は将来的には紙の官報を廃止したいという意向を示しています。

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