広島県福山市の相続登記・成年後見は佐藤正和司法書士・行政書士事務所へ!
司法書士・行政書士の佐藤正和です。
サークルでもなんでもそうですが、どんな団体でもリーダーや幹事、役員がいます。
そのような地位には1年間などの任期があり、任期満了日が近くなれば、総会などを開いて新たにリーダーを決めます。
これは株式会社やNPO法人でも同じで、株式会社の取締役・監査役や、NPO法人の理事・監事には任期(在任期間)があります(特例有限会社を除く。)。
役員を選ぶ決議を開くタイミングは、普通は役員の任期が満了する前です。
では、「役員の任期が満了する前」とは、具体的にどのくらい前を指すのでしょうか?
たとえば、役員の任期が令和5年5月31日まであるのに、その半年も前に総会を開いて、同年6月1日以降の役員を選ぶというのは早すぎる気がします。
予選決議の時期という問題ですが、この点については1か月前なら可という先例があります(株式会社における代表取締役の予選について昭和40年10月20日民事甲271)。
最近私が扱った事案は、NPO法人で理事を任期満了日の3か月前に予選しているというものでした。
上記の先例を踏まえると、「1か月を超えてるからこの予選は無効じゃないの?」と思って法務局に意見を求めたところ、有効として扱う旨の回答を得ました。
理屈を考えたうえで無効と私は考えていたので、有効という回答は意外でした。
しかし、上記の先例の原文を読むと「『例えば1ヶ月』前の予選は有効ですか?」という日本司法書士会連合会理事長の質問に対して、当局は有効という主旨の回答をしています。
「1ヶ月」と例示した質問に対して回答しているだけで、1ヶ月を超える前の日における予選は一律無効という一般論を述べているわけではないのです。
もしかしたら質問内容が「『3ヶ月』前の予選は有効か?」というものだったら、有効という回答がされたかもしれません。
かたや、「『6ヶ月』前の予選は有効か?」という質問だったら(さすがに)無効という回答がされたかもしれません。
では、何か月前の予選なら有効なのかというギリギリのラインが知りたいところですが、当局から一般的な回答は示されていません。
他の司法書士の意見でも、会社や法人の種類によって違うのではないかなど、見解がいろいろあります(他士業者の意見の中には「1ヶ月超えたら一律無効」という硬派な意見もあります。)。
結局、この予選決議は無効かも?という疑念があるなら、登記申請前に法務局にきいてみるのが確実です。
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